諏訪神社
すわじんじゃ
長野市の東側、住宅が多く建つ地区にある諏訪神社は、室町時代の様式を残す江戸時代後期に再建された本殿を持っている。
由緒の詳細は不明となっているが、この地域の産土神として信仰されてきた。
社地のすぐ前には市道が通り、平成元年に再建された両部鳥居が建っている。
道路に面したところに石碑が建っており、鳥居を潜ると石が敷かれた参道が続く。
石段の途中には常夜灯が建ち、さらに石段を上ったところに手水鉢、拝殿が建っている。
拝殿の背後のさらに高いところに本殿の覆屋が設けられている。
1855年に再建されたといわれている本殿と同時期に建てられたもので、普段は正面と側面にある格子窓から内部の本殿を見ることができる。
本殿は地元の松材で作られており、建築当初は極彩色が用いられていたといわれている。
本殿の形式は一間社流造。
江戸時代後期の1855年に再建がされた建物で、その建築は室町時代の様式を残しているといわれている。
屋根は二重繁垂木で板葺き、母屋は丸柱、向拝柱は大面取の角柱。
その向拝の頭貫上の中央には美しい一木彫成の本蟇股がある。


母屋と向拝は海老虹梁で繋ぎ、その下面に施された錫上彫は古様。
柱上の木鼻は鋭い刳型で拳形となり、その側面には真円に近い渦巻絵様があり、室町様式の特徴が見られる。
海老虹梁の前上部には独特の渦巻絵様で木葉形刳型がある。
桁隠の「橘の実」の意匠は県下唯一となっている。
この橘の実の彫刻は、諏訪神社の特徴の一つであり、これに似た形式としては、長野市鬼無里の白髯神社や、佐久市の駒形神社の本殿がある。
妻面の上部には、拝懸魚が備えられており、大きな渦巻きの模様が刻まれている。
この拝懸魚は蕪懸魚と呼ばれる形式で、カブに似た形状をしていることが特徴となっている。

本殿を囲むようにぬれ縁が設けられ、脇障子は備えられていない。
正面には擬宝珠が設けられているが、左右の形が異なっているという。
全体的に彫刻も少なく、素木造の素朴な印象の建築となっており、社地の交通量もさほど激しくない道路に面しているため、落ち着いた雰囲気のある神社となっている。
また、当諏訪社のページを撮影、制作するのにあたり、浅川西条諏訪社保存会のお力を頂いたことに感謝いたします。
長野市浅川西条
諏訪神社
- 祭神
- 建御名方命
- 本殿
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市指定文化財
室町時代中期 - 建築様式
- 一間社 流造 板葺



