「一宮(いっく)さん」や「伊弉諾さん」と呼ばれる淡路国一宮。
国産みを終えた伊弉諾尊がこの土地に幽宮を構えたのが始まりという。
灯籠が並ぶ参道には、石造の神明鳥居が建つ。
一の鳥居は1995年の阪神淡路大震災で倒壊したため、同じ年の11月に再建された。
参道の先には、放生の神池が広がる。
幽宮跡の御陵の周りには壕があったと伝えられており、この神池はその遺構と伝えられ、鯉と亀が棲んでいる。
参道の正面に建つ表神門は、切妻造りの四脚門。
屋根は柿葺きで、1883年に現在の形になるまでは、随神門が建てられていたという。
表神門の先に広がる社地には、平入り入母屋造の拝殿が建てられている。
舞殿を兼ねた建物になっており、横に広い形の桁行5間梁間2間で、特に大きな彫刻も見られず簡素な造りになっている。
本殿は、拝殿の背後にある神陵の上に建てられている。
明治9年、禁足地の神陵に基壇を覆うように設け、その上に現在の三間社の本殿が建てられたという。
屋根の形式は神宮には珍しい流造で、前方に建つ弊殿と連結している。
禁足地を守るように、本殿の周囲を透かし塀と柵で二重に囲っている。
4本の梁の端部に懸魚を設けている以外には、特に目立った彫刻も無く、縁を4辺に廻しているが脇障子は設けられれていない。
簡素な造りに、全体が黒く落ち着きの感じる社殿となっている。
所在地 | 兵庫県淡路市多賀740 |
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ホームページ | http://izanagi-jingu.jp/izanagi/ |
祭神 | 伊弉諾尊・伊弉冉尊 |
本殿 | 桁行3間 梁間2間 流造 銅板葺 |
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