池田町の南部、渋田見の交差点に諏訪神社は建っている。
社地の東側に黒く塗られた木製の両部鳥居が建ち、杉の社叢に囲まれた社地は陽が差し込んでとても明るい。
鳥居に背を向けるように、切妻の大きな神楽殿が建っている。
筋交いなどの構造材がむき出しになった、壁の張られていない建物になっている。
神楽殿の向かい側に拝殿が建てられ、右手には金比羅社が仕舞われた覆屋、本殿は拝殿の背後に建てられている。
金比羅社は外側から見ることができないが、各所が大隅流の彫刻で飾られた小規模な社殿となっている。
一間社流造で、もともとは覆屋が無かったらしく、屋根の一部が傷んでいるという。
もともとは東山の高台にあったものが、明治末期の合併でこの社地内に移されたそうだ。
三間社流造の本殿は、桁行が2.9m、梁間1.9mの大きな規模の建築。
向拝は1.6mほどで、7段の木階が備えられている。
正面と左右の三方向に榑縁を付けて勾欄を設け、隅に擬宝珠柱を建てている。
向拝の柱は左右に各1本ずつで建てられているが、中の二本を省略しているしている。
屋根には箱棟を載せ、二重繁垂木で重量感のある造りになっている。
正面や背面、側面には中国の物語や花・兎・鳥・亀・波などの彫刻で飾られており、重厚な建物に装飾美を加えている。
所在地 | 北安曇郡池田町会染8652 |
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ホームページ | ナシ |
祭神 | 建御名方命 |
本殿 | 町指定文化財 文化8年(1811) |
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大工 | 村岡直四郎 |
建築様式 | 三間社 流造 銅板葺 |
金比羅神社本殿 | 文政7年(1824) |
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大工 | 立川政吉 |
建築様式 | 一間社 流造 柿葺 |